プレスリリース  2007/8.8

NEWS     就籍審判を目前!父親の身元が判明 
フィリピン残留日本人・山中3兄弟姉妹
平成18年8月15日、日本財団の財政支援を受けて「戸籍回復支援プロジェクト(就籍プロジェクト)」が開始され、現在までに合計38件の就籍申立が行われました。フィリピン日系人リーガルサポートセンター(PNLSC)では、申立後も各ケースの証拠収集・調査を継続し、申立中だった金城豊次郎さんと金城ヨシ子さん兄妹の父親の戸籍が判明し、就籍申立は取り下げとなりました。

今回新たに、就籍申立審議中に父親の戸籍が判明したのは、山中アレハンドロさん、イサベロさん、パヒータさんの3兄弟です。存命中の兄弟5人のうち、残る2人も申立を予定していた矢先のことでした。 

山中兄弟は、残留日本人2世たちの中でも証拠が多くあるケースでした。大工だった父親の形見の鉋(「山中」と彫られている)や、父親の日本の家族の写真、父の雇用証明書やIDなどが残されていました。しかし、父親の日本の記録が発見されず、平成18年8月30日、就籍を申立ました。平成18年10月には、家族を代表し、山中イサベロさんが集団帰国に参加、初来日を果たしました。イサベロさんは、東京家庭裁判所で調査官面接を受け、記者会見では日本人になりたいとアピールしました。

証拠収集中に、両親のフィリピンの婚姻証明書が発見されました。そして平成19年7月、外務省外交史料館にて、山口県知事が日本国外務大臣に報告した「移民名簿」の中に、山中兄弟の父親の名前があるのをPNLSCスタッフが発見しました。その情報をもとに戸籍が取り寄せられ、身元判明となりました。

このほかにも、申立を予定していたタグチさん3兄弟、オガタさん2兄弟、トウゴさんなど計6名も、調査中に父親の戸籍が判明したため、申立は中止となりました。このように、就籍のための入念な証拠収集と追跡調査が戸籍判明へと繋がるケースが増加しています。今後もPNLSCでは、就籍準備と調査活動を同時進行させ、日系人の国籍確認支援の充実を図っていきます。

この件に関する問い合わせ先 
特定非営利活動法人 フィリピン日系人リーガルサポートセンター(PNLSC)
〒160-0004 新宿区四谷1−21 戸田ビル4階 Tel 03-3355-8861
Fax 03-3355-8862  E-mail info@pnlsc.com  HPhttp://www.pnlsc.com
 



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