PNLSCについて

PNLSCの概要

 フィリピン日系人リーガルサポートセンター(PNLSC)は、戦争によってフィリピン残留を余儀なくされた日系2世の身元捜し、国籍確認を支援する目的で発足しました。フィリピン日系人を代表する組織である「フィリピン日系人会連合会」(寺岡カルロス会長)および傘下の日系人会と連携して、フィリピン日系人の法的、社会的地位向上のための事業を実施しています。  
  現在、約800人いる身元未判明の救済が急務となっています。  
  2006年2月、その突破口が開かれました。ダバオ出身の日系2世姉妹に、就籍(新たに戸籍をつくること)を許可する審判判決が下りたのです。PNLSCでは、向こう3年間ですべての未判明2世のアイデンティティが回復されるよう、取り組んでいます。  
  身元捜し、就籍により2世のアイデンティティが回復されれば、その子孫たちが日系人という立場で日本に「定住」することが可能になります。日本への出稼ぎは、戦争によって崩壊したフィリピン日系人社会を再生する近道です。

発足経緯と使命

発足経緯  2003年8月、フィリピンミンダナオ島ダバオで開催された日本人移民100周年記念祭に参加した弁護士、市民、企業人が、フィリピン日系人連合会の寺岡カルロス会長、フィリピン日系人会ジュセブン・オステロ会長(当時)、日本大使館関係者らと語らい、問題を共有するに至りました。記念式典で河合弘之弁護士が「ダバオに限らずフィリピン全土の日系人の法的支援を行っていく」と表明したことを機に、帰国後、フィリピン日系人を支援するNPO法人立ち上げが提起され、2003年11月10日の設立総会をもってPNLSCが誕生しました。

使命  フィリピン日系人リーガルサポートセンター(PNLSC)は、支援を要望するフィリピン全地域のフィリピン日系人および広く一般市民に対して日系人のアイデンティティの調査、日本国籍取得等の法律問題の解決、生活の向上、教育等の支援に関する事業を行います。フィリピン日系人を支援し、日本とフィリピンの友好関係の発展に寄与することを目的としています。

PNLSCの役員

理事長 河合弘之(弁護士)
理事 伊藤英男(日本フィリピン企業協議会会長)
  青木秀茂(弁護士)
  星 長吉(有限会社代表取締役)
  ジュセブン・オステロ(フィリピン日系人会(PNJK)副会長)
監事 伊藤佳江(税理士)
事務局長 猪俣典弘

弁護団紹介

河合 弘之 弁護士
 当センター代表理事であり、フィリピン日系人会連合会法律顧問。さくら共同法律事務所所属。第二東京弁護士会登録。特定非営利活動法人高木基金代表理事。反原発、自然エネルギー促進の運動にも関わる。

河合弘之弁護士からのメッセージ
「経済的に豊かで、現地の人たちとも仲良く暮らしていたフィリピン日系人社会をたたきつぶしたのは日本軍ですから、これを再建するのも我々日本人の責務だと思います。そのためにはより多くの残留2世の親を捜し出し、2世の国籍を確認し、彼らのアイデンティティを確立し、日系3世、4世の定住ビザ取得を容易にしなければなりません。そして1人でも多くの人が日本で一生懸命に働いて、フィリピンの家族に送金できるようにしなければなりません。さらにはフィリピンの日系人社会を再び、豊かで尊敬される階層へと押し上げなければなりません。私はその日までがんばります」

青木 秀茂 弁護士
さくら共同法律事務所所属。第二東京弁護士会登録。

青木弁護士からのメッセージ
「弁護士になって21年目になります。普段は商法や倒産法関係の仕事を比較的多く手がけています。10年ほど前から東京武蔵野ライオンズクラブのメンバーとして、ダバオでの日本語学校・野外音楽堂・国際会議場等の寄贈に関与し、フィリピン日系人問題に関心はありました。ふと気づいたら、同じ事務所の河合弁護士がPNLSCを立ち上げたと知り、2004年1月から参加させて頂くことになりました。 PNLSCの3名の事務局の方が、実に精力的かつ熱心にフィリピン日系人の問題に取り組んでおられる姿を見て、感心すると共に、感動しております。現在は事務局の方に引っ張られて(引きずられて?)いる状態ですが、この問題はまだまだこれからですから、国籍法・戸籍法等をよく勉強して少しでもお役に立てれば幸いと考えています」

 

PNLSCの活動歴 (略歴)

2003年

・PNLSC設立総会

2004年

・外務省フィリピン残留日本人第3次調査に協力
・東京都よりNPO法人認証を受ける
・2世井手端和子・早苗姉妹が就籍申立 就籍とは

2005年

・東京財団委託研究「比日系人の法的・社会的地位向上に向けた政策のあり方研究」に参加
・参議院議員会館にて 「議員と市民の会」第1回勉強会
・就籍申立中の井手端姉妹の一時帰国支援
 東京家裁で裁判官面接・同級生との再会・記者会見

・フィリピン日系人会連合会と共に外務省第4次調査に取り組む(6〜9月)
・フィリピン残留日本人集団帰国、シンポジウム
 8人の未判明2世が集団就籍申立(10月)

・東京財団委託研究「比日系人の支援の方策についての研究」に参加(3月)
・2月2日、東京家庭裁判所より井手姉妹に就籍許可決定が下りる


さらに詳細な活動歴はこちらからご覧ください

※就籍とは

就籍とは、日本人であるのに戸籍がない、あるいは戸籍の所在がわからない人が、家庭裁判所の許可を得て、新たに本籍を設定し、戸籍を作成すること。中国残留孤児ではすでに約1250人に認められているが、比残留日本人では井手端姉妹が初めて。

定款・年次報告
活動歴 (詳細)