PNLSC20周年記念エッセイコンテスト、受賞者が決まりました🏆

PNLSC20周年を記念して企画したフィリピン日系人エッセイコンテストに、８歳から90歳まで（上は２世から下は５世まで）の日系人34人から応募がありました。
日系人として生きてきた時間や、今思うことなど、それぞれの心の内側を言葉にして表現してくれた読み応えのあるものがそろいました。３月12日にオンラインで審査会が開かれ、それぞれの部門での受賞者が決定しました。
受賞者のみなさま、おめでとうございます！
授賞式（オンライン併用）を計画中です。追ってお知らせいたします。

〈大人部門〉（21作品応募）
特別賞
RHODA JOYCE ALCAIDE MORANDARTE（在比４世、原文英語）
最優秀賞
NATSUMI UEMURA ATING（在比２世、英語）
優秀賞
MERA BASILIONA TAGUCHI（在日４世、英語）
佳賞
ROEL G. LODRONIO（在比３世、英語）
AIKO MATSUMOTO（在日４世・英語）

〈ユース部門〉（10作品応募）
特別賞
KINTARO GARTH BARTOLOME PADUA（在日５世・日本語）
最優秀賞
DIZZIREE MAE PALMA GIL（在比５世・日本語）
優秀賞
GIANCARLO O.VILLACIN（在比５世・英語）
佳賞
ZCHUSKU ZAYMUN A.LIBAGO（在比４世・英語）
DESIREE B.PAULINO（在比５世・英語）
VILLAREAL KIM AIKO（在日４世　日本語）

〈子ども部門〉（３作品応募）
最優秀賞
JOSHUA ALEBANGO PARILLA（在日５世　日本語）
優秀賞
JUS KENZO TAKUMI　（在比４世、英語）
佳賞
VEN KENRI S. AUSTERO（在比４世、英語）

※何世か、の表記については、日本からフィリピンに移住した人を「１世」と数えています（２世が日本国籍を取得しても繰り上げません）。

＜審査員コメント＞
米野みちよ（静岡県立大学教授）
「年齢層や世代、幅広い層の日系人から様々な観点からの作品の応募があり、どれも興味深かったが、個人的には父親との思い出や戦争の直接体験を自分の言葉で綴ってくれた2世の作品に魅かれた。次世代に引き継がれるものだと強く思う」

大野俊（京都大学東南アジア地域研究所連携教授）
「ハワイやカナダなどでは４世ともなると日系人意識は希薄だが、このコンテストには４、５世が参加し、日系人としてのアイデンティティを語っていること、若い世代も日本占軍の占領に起因するスティグマを継承していることが、興味深かった」

島田ビトゥイン（法廷通訳・架け橋代表）
「エッセイを書くことで、それぞれが自分のルーツや家族の来た道について考えたり調べたりした。どの作品も、日系人であることや、その経験について懸命に表現している。このようなアイデンティティの探求を、彼らがそれぞれの場で続けていくこと、今回のコンテストがPNLSCのさらなる意義あるプロジェクトにつながることを願う」

ラミレズ領事（ミレーン駐日フィリピン大使代理）
「２世から若い世代まで、本当にバラエティに富んだ視点で書かれていて興味深い。過去を振り返って書いた２世の作品、現実やアイデンティティを受け入れようとする渦中にある若い人たちの日系人の作品、それぞれに心に響くものがあり、どちらもよかった」

ズニエガ・シム（弁護士・PNLSC法律顧問）
「若い人にとって、日系人とは何かについて書くことは大きなチャレンジだったと思う。自分はフィリピン人か日系人かというジレンマや、日本の労働現場での過酷な現実を書いてくれた作品などが心に残った」

イネス・マリャリ（フィリピン日系人会連合会会長）
「２世が、質問に応える形でなく、溢れ出る思いや考えを自由に言葉に表してくれたことが新鮮で印象深く、自分にとって大きな学びだった。また、若い人たちがそれぞれの経験ーつらい経験を含めてーをシェアしてくれたことにも感謝したい。困難を乗り越え、今、ベストを尽くしていて、明るい見通しが感じられ、前向きな生き方がすばらしいと思った」

河合弘之（PNLSC代表理事）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「どのエッセイも興味深く読み、日系人の ’今’ がよくわかった。ありがとう。これからもがんばろう！」

受賞者のみなさま、おめでとうございます！　受賞されなかった方の作品も素晴らしく、参加者全員に深く感謝いたします。ご協力いただきました審査員の皆さま、また協賛いただいたスポンサーの皆さまにも、厚く御礼申し上げます。