クラファン達成!ホセアバドサントス町でのワークショップを無事開催できました!現地リポートをお届けします!

応援ありがとうございました!9月12~16日、ミンダナオ島南端ホセアバドサントス町の日系人が多く暮らす地域で、簡易太陽光発電装置組立ワークショップを開催し、電気供給を受ける余裕がない世帯へ、簡易太陽光発電の電灯を約160個お届けすることができました。

さっそく、現地からのリポートをお届けします。

Day1 9/12:はじめまして

初日、一般公募で集まった日本人のボランティア5人(学生2人、社会人3人)がダバオ入り。夕方から日系人会(PNJK)事務所で、今回ボランティア参加するミンダナオ国際大学(MKD)の学生5人も加わり、顔合わせミーティングです。

PNLSC猪俣代表理事より、この活動の経緯や目的について、また、ミンダナオ国際大学のイネス・マリャリ学長より、この活動の意義や心構えとして、相手に心を寄せること、心を開いて話してくれるのを待つことなど、大切なお話しをいただきました。その後、PNJK職員ヘレンさんより、明日からのスケジュールと、日比ボランティアのパートナー組み合わせ発表。パートナーシップについてのお話も。今回、日比のボランティアは常にペアで活動します。パートナー同士はじめましての挨拶から、あっという間に打ち解けていました。


夕食には、NGOリッターオブライト(Liter of Light)スタッフも合流し、ともに働くメンバー揃ってはじめての食事です。一緒に食べることからはじまります。

Day2 9/13:ホセアバドサントス町へ

朝ホテル前に集合して出発。この4日間を素晴らしい運転でサポートしてくれたドライバーさんたち。ありがとうございました!約6時間の道のりです。

フルーツスタンドで一休み。

牛の横断にも出会います。

海岸沿いも走ります。くねくね山道に胃がぐるぐる回りだしましたが、ヘレンさん持参のタイガーバームの香りにみんな助けられました。お昼過ぎにホセアバドサントス町到着。滞在中何から何までお世話になった町会議員でありPNJK理事の木村ピンキーさん(日系3世)が迎えてくれました。

ピンキーさん宅でお昼をいただき、町役場や私立学校を訪問。ここでホセアバドサントス町の中高生ボランティアと合流、またまた話がはずみます。

次に公立学校訪問。校長に、日系の子どもの人数を聞くと、分からないほど多数在籍しているとのこと。

まだ日があるので早速明日のワークショップに参加してくれる住民に会いに、海辺へ、山へ、そして川向うへと足を運びました。

Day3 9/14:ワークショップ開催!

二手に別れ、猪俣代表理事チームは、昨日訪問した家からさらに1時間半山奥の日系人の家へ向かいました。ボランティアチームは、温泉が出るという川へ。川での洗濯風景など地元の方の生活を垣間見ます。海辺の洞窟には戦後の混乱期などに隠れ住んでいたという人の暮らしの痕跡がありました。

おやつにはヤシの実を。大自然の空気と食事が本当に豊かです。

昼すぎ、いよいよ地域の中心にある広場、ワークショップ会場へ。たくさんの住民が集まってくれています。熱い視線の中、まずはボランティアたちが、「リッターオブライト」のスタッフからオリエンテーションを受け、太陽光発電装置の仕組み、組立て方、作動確認方法を把握。

その間、地域の日系人をよく知る木村ピンキーさんが名簿を確認。呼ばれた世帯代表者たちは、前に進み出て、使い方のレクチャーに真剣に聞き入りました。今回の配布は1世帯に1つずつです。いよいよ、住民代表がサポートを受けながら組立てを始めました。

代表者は真剣そのもの。周囲の応援の中、協力しあって、ひとつひとつの電灯を大切に作り上げました。

できあがっている電灯をもらうのではなく、自分たちで作ることで、愛着や、壊れた時にも修理するモチベーションや自信につながると期待。持続可能な電灯への願いです。

全員が無事に作り終え、配布を開始。1人ずつ受け取りの署名とサインをいただき、ボランティアからひとつずつ手渡されました。

最後に受け取った電灯を掲げ全員で記念撮影をしました。

日暮れの頃、配布世帯に伺うと、お父さんが作った電灯を嬉しそうに使っている光景に出会えました。

Day4 9/15:モニタリング、町長にご挨拶、2世訪問

翌日、昨日配布した電灯の様子を見に、3つのエリアに3班に分かれ向かいます。

ある家では、配線がネズミにかじられるというトラブルが起きていましたが、現地にあるもので修理できるのもリッターオブライの魅力、無事に修理できました。翌日のモニタリングの大事さを実感しました。

洗濯もの干しスペースに、太陽光パネルも置かれ、充電されている風景が嬉しい!

ボランティアのペアで各世帯にインタビューも行いました。

■翌日のインタビュー結果(抜粋)
・太陽光なので無料で充電できて助かる。
・日没後も子どもたちが勉強できるようになって嬉しい。
・懐中電灯やライターよりとても明るくなった。
・1歳の息子がいるので、生活が便利になり満足。
・灯油よりソーラーライトの灯りがずっといい。

ミッションを終えて、ジェイソン・ジョン・ジョイス町長にご挨拶。ホセアバドサントス町の中高生ボランティアの参加は町長のアイデアで実現しました。

ここで、一足先にダバオへ戻るミンダナオ国際大学の学生とお別れです。終了式を行いました。4日間の感想を1人ずつ発表し、各班で密かに練習していたチーム毎の出し物を披露。

夕方は、近隣にお住いの日系2世(マラモトパシータさん)宅を訪問し、お会いすることができました。

■ミンダナオ国際大学の学生ボランティアの感想(抜粋)
・テレビ番組のドキュメンタリーで見るだけだったようなことを体験し、人々とコミュニケーションし、深く知り、私の心が開かれ、頑張ろうという気持ちにもなりました。私の家に電気が通っていることを幸運に思います。私にとって、気づきでありチャンスかもしれません。

Day5 9/16:ダバオへ戻り終了式

最終日、ダバオへ戻る前に、近隣の町に住む、直前に就籍が叶った日系2世(羽渕セルヒオさん)に会いにご自宅へ。就籍許可をともに喜ぶことができました。

名残惜しい中、一路ダバオへ。最終日の晩餐会、ご多忙の中、在ダバオ石川義久総領事が駆けつけてくださいました。日本からのボランティアメンバーは「ボランティア参加証明証」を受け取ると充実感いっぱいの笑顔になりました。

今回、さまざまなバックグランドを持つ者が集まり、光と希望を灯したいという気持ちの下、共に活動できたことは、かけがえのない時間になりました。フィリピンの南端のホセアバドサントスという町に、なぜこんなにもたくさんの日系人の方が暮らしているのか、その歴史や現状を、身をもって学びながら協働できたことは、とても豊かで大きな学びとなりました。実際に会い、交流が生まれたことは、未来へつながる希望です。

フィリピンには同じような集落がまだあります。各地の日系人会と協働で、必要な地域にこの輪を広げていけたらと考えています。今回は、クラウドファンディングや様々な形でご支援くださった皆さまのおかげで実現しました。心より感謝申し上げます。

今後も「電気の届かないフィリピンの日系人集落に光と希望をお届け!! 太陽光発電プロジェクト」を必要な地域・世帯に届ける夢を実現していけたらと願います。どうぞこれからも応援よろしくお願いいたします。

ホセアバドサントスの海。この海を渡って、移民も、戦争もやってきたのだと、感慨深い風景でした。

長いリポートに最後までお付き合いくださり、ありがとうございました!

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